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行為が金融機関に認められる趣旨はそれぞれの行為によって異なります。
たとえば、顧客の利便性のため、国債の大量発行以来の歴史的経緯によるもの、投資家層の拡大のため、金融先物取引法を統合したことによるといえます。
金融機関に登録を要求する意味は、登録を受けた金融機関(登録金融機関)が行う上記の行為について、金融商品取引業者に適用される行為規制を適用することにあります。
金融商品取引業者と登録金融機関を合わせて、法は「金融商品取引業者等」と呼んでいます。
今日のメガバンクには、銀行持株会社傘下の証券会社または銀行の証券子会社を通じて証券業務を営むものがあります。
そのような場合、一定の行為を禁止する規定(弊害防止措置)が置かれており、金融商品取引法に受け継がれています。
たとえば銀行については、銀行とその子会社である金融商品取引業者との間、持株会社傘下にある銀行と金融商品取引業者との間で、通常の取引の条件と異なる条件で取引をすること、銀行が顧客に信用を供与し、金融商品取引業者が当該顧客から有価証券の売買注文等を受託すること、銀行が貸付けを行っている企業に証券を発行させ、その手取金で銀行が債権を回収することなどが、禁止されます。
弊害防止措置を設ける理由としては、金融機関の財務の健全性の確保、金融機関の顧客と金融商品取引業の顧客との間の利益相反の防止、金融業における公正な競争の確保の三つが考えられますが、個の弊害防止措置にはこれらの理由が混在しています。
最近は、理由から設けられていた弊害防止措置が廃止される傾向にあります。
昭和46年(1971年)に制定された「外国証券業者に関する法律」(外証法)は、外国の法令に準拠して外国において証券業を営む者が、国内の支店について内閣総理大臣の登録を受ければ、証券業の登録を受けなくても、国内において証券業を営むことを認める法律です。
このような法律が制定されたのは、証券業の登録(当時は免許)を受けうる者が日本法に準拠して設立された株式会社に限られるか否か、証券取引法に明文の規定がなかったからです。
ただし、外国証券業者が国内に日本法人を設立して証券業を営む場合は、国内の証券業者と全く同じ扱いになります。
金融商品取引法は、金融商品取引業の登録申請者が外国法人である場合についての規定を整備し、外証法の内容を金融商品取引法に取り込みました。
そこで、外国法人が国内で金融商品取引業を営むには、国内の者と同様に、内閣総理大臣の登録を受けなければならず(29条)、第1種金融取引業または投資運用業を営むときは、外証法時代と同様、原則として国内に支店を設けなければなりません(29条の4第1項5号)。
ただし、国内の投資家を相手方として有価証券関連業を行うのでない場合には、次の二つの例外(許可外国証券業者)があります。
第一に、海外で有価証券の募集・売出しを行うために、国内で行われる元引受契約に参加して割当てを受ける行為は、内閣総理大臣の許可を受ければ、国内での金融商品取引業の登録を受けなくてもできます。
この制度は外証法から受け継いだものです。
第二に、金融商品取引所における有価証券の売買および市場デリバティブ取引を行うには、内閣総理大臣の許可を受ければよく、金融商品取引業の登録を要しません(取引所取引許可業者、60〜60条の号。
これは、平成15年改正の証券取引法の内容を受け継いだものです。
取引所取引許可業者が国内の取引所取引に参加する方法としては、当該業者の海外支店に金融商品取引所の端末を設置し、これを通じて国外の投資家に取引を行わせることが考えられます。
そのためには、許可業者は国内取引所の会員または取引参加者になる必要があり、したがって取引所の自主規制に服することになります。
右の二つの場合に、外国証券業者に登録を求めないのは、国内の投資家を相手方として勧誘が行われるわけではないので、国内に支店を設ける必要がないからです。
登録に代えて許可を求めるのは、国内における有価証券取引の公正確保のために国外で行われる行為に一定の規制を及ぼし、その規制を遵守しているか監督するためです。
たとえば、金融商品取引業者の禁止行為のうち、市場における公正な価格形成を目的とするものは、取引所取引許可業者に準用される予定です。
証券会社の販売チャネル機能を拡充し、幅広い投資家に市場参加を促すことを目的として、平成15年の証券取引法改正により証券仲介業制度が創設され、平成16年改正により、金融機関も証券仲介業を行えるようになりました。
金融商品取引法の金融商品仲介業制度は、これらの証券仲介業制度を拡充して受け継ぐものです。
金融商品仲介業とは、第1種金融商品取引業を行う者(第1種業者)、投資運用業を行う者媒介、金融商品市場における有価証券の売買・市場デリバティブ取引の委託の媒介。
・取次ぎ・代理、有価証券の募集・売出しの取扱い、私募の取扱い、または投資顧問契約・投資一任契約の締結の媒介を行うことをいい(2条11項)、第1種業者の役職員、金融機関、および金融機関の役職員以外の者は、内閣総理大臣の登録を受けて金融商品仲介業を行うことができます(66条)。
金融商品仲介業者は、第1種業者が、自己の役職員だけでなく、独立した商人である仲介業者を用いて有価証券の勧誘を行わせ、仲介業者を通じて顧客から有価証券の売買等の注文を受託することができるようにする制度です。
改正前と比べて、委託元に投資運用業者が加わり、仲介業務に投資顧問契約一投資一任契約の仲介が加わっています。
法人だけでなく個人も金融商品仲介業者になることができます。
兼業も原則として自由です。
なお、仲介業者の役職員が仲介業者のために有価証券の売買、その委託の勧誘等を行う場合には、仲介業者の登録とは別に、役職員につき外務員登録が必要です。
金融商品仲介業者は、顧客と金融商品取引業者の間の取引を媒介するのみであり、自らは売買契約等の当事者にはならず、金融商品取引業者の代理権もありません。
そこで、仲介業者は顧客から金銭や有価証券を預かる必要がないので、トラブル防止のため、金銭や有価証券を預かること自体が禁止されています(66条の13)。
金融商品仲介業者は複数の業者から委託を受けることも禁じられていないので、仲介行為を行う前に、どの金融商品取引業者に所属するかを明らかにしなければなりません。
そして、所属金融商品取引業者は、仲介業者が顧客に損害を被らせた場合、業務委託について相当の注意をし、かつ損害発生の防止に努めた場合を除いて、顧客の損害を賠償する責任を負います。
所属金融商品取引業者は、仲介業者を使って利益を得ているところから、その責任を強化するものです。
保険については保険代理店や保険仲立人の制度があり、銀行については、平成18年に銀行代理業制度が導入されました。
金融商品取引の分野で仲介業者制度が機能するかどうかは、金融商品取引業者が安い費用で十分な水準まで仲介業者を監督できるかどうかにかかっているように思われます。
登録金融機関は、第1種金融商品取引業者から委託を受けて、仲介行為をすることができます。
これによって、金融機関はその顧客を系列の証券会社へ誘導することができるようになりました。
この場合は金融商品仲介業者としての登録は不要ですが、本体で有価証券関連業務を行うことに伴う規制は適用されます。
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